免疫細胞療法は免疫の力を利用して、がんを攻撃する治療法です。
患者さんの身体から、がん細胞を攻撃する働きをもつ「免疫細胞」を取り出し、
その働きを強化したのちに再び身体に戻します。
HITV療法は免疫細胞の中でも
“免疫システムの司令塔”と呼ばれる「樹状細胞」の能力を活用した
身体への負担や副作用が少ない治療法です。
特許内容:樹状細胞腫瘍内投与療法 特許発明者:医師 蓮見 賢一郎
特許申請日:2008年4月10日 特許許可日:2011年12月13日
特許内容:樹状細胞腫瘍内投与療法
特許発明者:医師 蓮見 賢一郎
特許申請日:2008年4月10日
特許許可日:2011年12月13日
つまり
免疫細胞が異物に対してどれほど
効果的な攻撃を仕掛けられるかは、
樹状細胞の情報の正確さ・精密さが
重要となります。
樹状細胞を用いる免疫療法の多くは樹状細胞にがん情報を伝えるため、一度樹状細胞を誘導したのち、体外で人工的に準備した抗原や手術で摘出した組織をもとにしたがんの情報を学習させるというステップを踏みます。
これに対してHITV療法は、樹状細胞を当院独自のアジュバント(樹状細胞を活性化させる物質)とともに、CT画像で確認しながら腫瘍内に直接注入します。(腫瘍へ直接注入ができない場合には、腫瘍に栄養を与えている主要血管内に注入します。)
樹状細胞を直接体内に導入するこの独自の手法により、患者さま自身の腫瘍の中に存在する複数のがんの情報を、より正確に精度高く、樹状細胞にまとめて学習・獲得させることができます。
HITV療法によって腫瘍に注入された樹状細胞は、がん細胞の情報を高い精度で認識するため、がん細胞を攻撃する免疫細胞への指示も精密なものとなります。
攻撃型免疫細胞の代表であるCTL(キラーT細胞/細胞障害性Tリンパ球)は樹状細胞投与後、2週間目前後から体内に誘導され、樹状細胞からの情報をもとにがん細胞を攻撃し始めます。
精緻ながん情報を与えられたこのCTLは24時間休むことなく、がん細胞に対して攻撃を仕掛け続けます。つまり樹状細胞を直接投与した腫瘍そのものが、がんを攻撃するCTLを生産する工場と化する「腫瘍のワクチン化」が起こることになるのです。
手術や放射線で腫瘍のかたまりを取り除いても、画像診断では判別できない微細ながん細胞が残っており、血液によって移動し着床してがん化するのが転移の仕組みです。
つまり血液中の微細ながん細胞を除去しない限り、再発の可能性はなくなりません。
腫瘍を攻撃型免疫細胞CTLの生産工場に切り替えるHITV療法では、そのワクチン化した腫瘍から精度の高いCTLが常に血液中に流れ出ます。CTLは血液に乗って体内全体を巡り、がん細胞を発見すると即時に強力な攻撃を仕掛けます。この作用が、がんの転移・再発を防ぐことにつながります。
①投与される細胞そのものに起因して、以下の副作用が発生する可能性がございます。
・ 注入および隣接臓器の炎症
・ 38℃以上の発熱(一過性)
②体内主要血管や腫瘍へ投与するにあたり、穿刺を用いることにより、希に副作用として以下の症状がでる可能性がございます。
・ 投与部、注入部や血管穿刺部の出血、感染
・ 嘔気、嘔吐
・ 気胸
※いずれも保険適用外の自由診療となります。
※外国籍の患者様は料金が異なります。